
朝、社長の机の上を掃除していると、小さな手紙が置いてありました。
「お父さん仕事頑張ってね。
理科の時間に生物の観察があるんだ。
楽しみにしてるの。私も学校頑張るよ。
お父さん大好きだよ。」
子どもらしい字でしたが、しっかりした筆圧で、丁寧に気持ちを込めて書いたのが伝わってきました。
会社の中では、社長は「社長」です。
でも、その手紙を見た瞬間、社長も家庭ではただのお父さんなんだなと思いました。
学校へ行く子どもがいて、仕事を頑張ってほしいと思ってくれる家族がいる。
当たり前のことなのですが、親という立場で見れば、私と何も変わらないんだなと思えました。
親になって変わった「働く理由」
私は親になる前、「働く」ということは、自分のやりたいことのため、買いたいもののため、生活のため、お金のため。
基本的には、自分のためにするものだと思っていました。
もちろん今でもそれは大切です。
けれど、自分一人のためだけだったら、嫌なことがあった時に、ここまで踏ん張れなかった気もします。
でも親になってからは、「誰かのために働く」という感覚が自然と増えました。
子どもの生活を守ること。
安心して過ごせる場所を作ること。
そういう存在ができると、不思議と働く理由が変わるんですよね。
仕事が好きだから頑張れる日ばかりではありません。
それでも働くのは、自分のためだけではなくなったからなのかもしれません。
朝の小さな手紙を見ながら、そんなことを考えていました。